2017年04月05日

安全が揺らぐ「椅子」

開設6年目ともなると、様々な設備や備品に不具合が発生してくる。

しかし、不具合が数年前からだったとしたら納得がいくだろうか。

ここ数年の修繕費は尋常ではない。

平成24年に開設したばかりなのにだ。

あきれてくる。
職員が使用するものについては、「使い方」の問題もあるだろう。
実際に、1台8万円くらいするものを使用不能にさせてしまったこと実際にある。

フィルター清掃すれば効率的に使えたものを、非効率に使ってしまっていたことも。

私が就任した時に驚いたことはたくさんあった。

一つが浴室の「カビ」だ。
尋常ではない。

当時の職員に聞いてみた。

「そうなんですよぉ〜汚いんですよぉ〜」

その回答はどう考えても他人事に聞こえる。

入居者の生活を支援する事を生業にしている職業人の姿からかけ離れていた。

その「浴室」を毎日使っていても、きれいに使おうとする感覚が身についていない。

所詮自分の家の風呂ではないからだろうし、「誰かがやるだろう」「私たちは忙しい」
を、理由にするのだろう。

これまでどう管理していたのかと思わざるを得ない。
そして、やるべきことの責務から逸れ、権利だけが独り歩きしているように思えてならない。

基本的に、汚い家は、汚くなっていく。汚いことが当たり前になるため、きれいにしようとする意欲も湧いてきづらい。決して汚く使おうなどと思っての結果ではないのは理解できる。

ただ、利用者が使うものだ。

湯船に入って目線の先にはカビ、左右を振り返ってもカビ、天井を見上げてもカビである・・・

よくもここまで放置してきたものだ。
そしてわかっていても、時間を割いて取り組む行動力が見えてこない。

職員のほとんどが評論家だ。

3時間かけてカビキラーを活用しての清掃を行い、今では皆、きれいに使っている。
天井から滴り落ちるカビキラーで衣服が漂白され、まだら模様になったが、見違えるような浴室を見たらそんなことはどうでもよくなる。

一度きれいにした浴室は、汚くなれば、汚さが目立つため自ずと清掃しようとする心理が働く。
黒ずんだカビまみれの浴室用サンダルも使用後に漂白すればきれいになった。よくもまあ、履いていたものだ。

環境が変われば、職員の清掃意識が高まり、率先してきれいにしてくれる職員ばかりだと気づかされる。
就任して1年で水道光熱費を前年比約200万円削減できた。

単純に無駄なことをせず、当たり前にするだけで200万円である。
私の努力よりも、職員の努力の賜物だ。実践するのは職員だから。

この浮いた分で、一人の短時間労働者を雇用できた。
サービス体制が少し厚くなった。利用者にとってのメリットが生まれるようになる。


本題である、設備、備品について。

職員が使ったり操作するものなどは「使い方」を正しくすれば長持ちする。

しかし、利用者が生活のために使用しているものが普通に生活していて壊れるというのは、商品の品質に課題があるとしか考えにくい。

事件は、起きた。

利用者が使っている椅子のひじ掛けが外れた。

事故種類でいうと、「椅子からの転落」である。

この椅子。施設側で商品選定したらしい。
当時の販売店に尋ねたところ「価格」が選定の大きな理由であったらしい。
すぐに、椅子の一斉点検を実施しひじ掛け等が外れそうな椅子は現場から除外させた。

また、受診が必要な利用者にとっての被害レベルの事故ではなかったが、運営推進会議の場で市に報告させていただいた。

販売店に問い合わせるとすぐに反応してくれ、応急処置を検討するとの事。

価格ありきで商品選定したのは施設側だったが、販売店としてそれに乗っかって販売した責任があるとの事で対応を約束してくれた。

商品選定に関わった業者さんにも伝えたが、私がこれまで携わってきた新規開設事業所(老健2件、GH4件、DS3件、支援センター1件、専門学校1件)のお手伝いの中で、当施設で使っているような椅子を選定したことなど一度もない。

現実的に価格で選定する場合もあるが、利用者に直接影響のある備品については、価格ありきで選定する危険について理解を促すのが、専門職としての責務である。そしておかしなものを販売したならばその責任を負うのも専門職としての責任だろう。

客から言われたから「はい、そうします」というのはおかしな話だ。
まあ、そもそも選定した者の責任が一番大きいが。

利用者が普通に使っているだけ、乱暴に座ることなど、高齢者にできっこない。
椅子の操作は、利用者だけである。

施設利用者の場合に家庭と違って1日に座っている時間が極端に多いということはなく、一般家庭とさほど変わりはない。
当たり前に使っていて、ひじ掛けが外れるというのが普通の事か。
しかも、不具合は1台だけではなく、複数にわたっている。

販売店さんは良心的な対応を心がけようとしている。

この対応早急に行わなくてはならない。

posted by 管理者 at 20:13| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。

この記事へのトラックバック