2017年04月18日

父親が誰だかわからない境遇って・・・

札幌で、真夜中にフルフェイスのヘルメットをかぶった男の二人組に財布などを奪われるといった事件が発生した。

自分のモノではない財布を力ずくで自分のモノにしようとする行為。

その男たちは決してそれを自分のモノを取り返すつもりで襲ったわけではなく間違いなく、他人のモノであると認識していた。


認知症に関する勉強をしていくと、妄想の中の「人物誤認」について学ぶ機会に遭遇します。

レビー小体型認知症の特徴でもある、「幻視」と人物誤認は混同しやすく判別が難しい事もありますが、

人物誤認とは、いわゆる、他人を知人であると思い込んでしまったり、その逆に他人だと思い込んでしまったりのこと。

有名な人物誤認に「カプグラ症候群」「幻の同居人」「鏡徴候」「TV徴候」「フレゴリ症候群」などの症状があります。

@カプグラ症候群
・自分がよく知っている人物を、よく似た人に入れ替わってしまっと信じ込む症状。
入れ替わっていると思い込んでいる点が特徴。
A鏡徴候
・鏡に映っている自分を別の誰かと思って会話したり、物を渡そうとしたりする症状。
重度の認知症の場合に多かったりします。
B幻の同居人
・誰かが自分の家に住んでいると思い込む。
「知らない人が家の中にいる」といった訴え。
ちなみに、「あそこに人がいる」と、夜中利用者から言われると妄想だったり、幻視だったりとわかっていても鳥肌が立っちゃったりします。
Cテレビ徴候
・鏡徴候と同じで、テレビの画面を現実のものと取り違えること。
テレビに話しかけたりすると、これも夜中だと怖くなります。日中だとついつい笑みをこぼしてしまう事もも・・・
Dフレゴリ症候群
・自分の知り合いが変装していると思い込む。

利用者の中にも、私を全く私が知らない「〇〇さん」と混同して接してくる方がいたりします。

当然、別人ではあるも、対応として否定したり、現実を教えようとしたりすrことよりもそれらに応じた対応をしたりします。

そんな中、80代男性利用者Qさんに、ある女性職員(zさん)が混同、誤認されている「設定」が非常に笑えてしまう。

Qさん「あんたは、うちの2階の(間貸ししていた)部屋で産まれたんだもんな」
zさん「え?Qさんの家の2階で??」
Qさん「そうだ。当時、5〜6人に部屋を貸していて、その中の男の誰かが父親なんだ」
zさん「え?父親が誰だかわからない状況で私は産まれたの?」
Qさん「おう、そうだ、うちの親が面倒見ていたんだ」
zさん「え、それじゃあ、あたしの両親は・・・」
Qさん「しらねえ、俺がまだ、小さい時の話だから・・・」

ちなみにzさんは30代・・・まあ、話の時間軸がずれる事はおうおうにしてありますよそりゃあ、
けど、この出生の波乱万丈な設定がすごい、

本当にそんな設定の方が住んでいたのかどうか、現時点ではさっぱりわかりません。
でも、そのzさんを見るたび、その設定はぶれる事がなく、うそをつこうと思って話しているわけでも決してありません。

Qさん「お前の母親も母親だよな」

よくもまあ、本当の話だったとしてもその「子」によくそんな出生の秘密を言えるものだと、そこがすっかりおかしくて、おかしくて・・・

zさん「私の両親は今どこにいるんんだろうか」
Qさん「知りたいのか、じゃあ、調べといてやる、うちのやつに聞いたら多分わかるぞ」

いたってQさんは真顔で返答する。

でも、他人の財布を自分のモノのようにしようとする輩より、ぜんぜん良い。

posted by 管理者 at 21:19| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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