2017年10月06日

クライアントハラスメントA

前回の続き・・・


認知症と診断された男性入居者Qさん。入居から3か月もたたないうちのある日、女性介護職員ZさんがQさんを背にしてお部屋に先導したところ、Qさんは突然怒り出しZさんの背中を押して突き飛ばしました。

不意を突かれたZさんは首の痛みが出、車の追突事故のようなむち打ちに。
以降、痛みを訴え仕事を休み、経済的に影響が出たとの事。

ZさんはQさんの行為が理不尽と感じ、Zさんのご家族の住所をケースファイルより借用しご家族宛にむち打ちによる就労不能に対する金銭的損害を手紙にし訴え始めました。


損害賠償まで請求するのはお門違い、事業所に申したてるなどの行動が必要では?
利用者だからと言って突き飛ばしても良い事はない、職員自身の生命財産を守る必要があるのでは?

様々な考え方がある中、Zさんは、「Qさんからのクライアントハラスメント」だとして行動を起こしたようです。


むち打ちだけだからまだましで、もしもナイフで刺されたり、目突かれたりした場合ではどうか・・・

これまた議論が変わってくるかもしれません。

一旦整理利する中で、「認知症のBPSD」に着目してみるとどうなるだろうか。

ただ、着目したところでむち打ちは治るわけはありませんが、認知症ケアのプロであるはずの介護職員はこの視点を避けて通る事は出来ない。

ある意味、認知症ケアは道路交通法と似ている部分があります。

車を運転していて、歩行者が道路を横切りブレーキが間に合わずあやまって歩行者をはねてしまった場合、運転手の前方不注意として処理される可能性があります。
突然、横断歩道以外のところを歩かれても困る話ですが、罪の大小は残ります。「歩行者が横断するかもしれない」との視点が運転者に要求されます。


Qさんの視点に立った場合、自身の居室に先陣きって入ろうとした職員Zさんの振る舞いが気に入らない、又は勝手に部屋に入ろうとする行為を咎めようとして突き飛ばした行為に至った可能性があります。もしも、Qさんを先頭にして歩いていたら突き飛ばす行為自体は無かったかもしれません。

また、日頃より気難しいZさんに対する職員の「敬遠」「嫌悪」のエネルギーがZさん本人に伝わり、それらを察知していた場合、自身を守ろうと防衛反応が一段と働くことも考えられます。

posted by 管理者 at 19:19| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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